「ボランティア派遣」という言葉の違和感
よく「ボランティアの派遣をお願いします」と言われることがあります。
「派遣」の意味は、「ある使命をもっておもむかせること」とあります。
また、「雇用形態の一つ」ともあります。
ボランティアは「仕事」ではありません。
また、ボランティアで大事なことは、自発性です。
誰かによって「おもむかせられる」という時点で、ボランティアの自発性は失われています。
災害支援の現場などでは、特に「ボランティアを派遣する」という言葉が飛び交います。
派遣されるのではなく、自ら活動に参加するから「ボランティア」なのです。
ボランティアは受け入れ先に「派遣」するものではなく、「送り出す」ものなのです。
被災地における学生ボランティアの活動は、実はとても大きな意味を持ちます。
全国からやってくるボランティアが次々と被災地に入る中、被災者の方はただでさえ不安を抱えている上に、面識の無いボランティアに対し、一抹の不安を覚える事も当然です。
そのため、ボランティアを受け入れられない方もいらっしゃいます。
そんな時、学生さんだと受け入れてもらえることが多いのです。
若い学生達がビブスを来て訪問してくれると、なんとなく安心できるのかもしれません。
私たちボランティアコーディネーターは、決してボランティアを「派遣」するのではなく、ボランティアの自発性を尊重し、責任もって「送り出し」ていきたいと思っているのです。